先日福井県越前市で映画を上映してくださった山崎隆敏さんから御著書をいただきました。素晴らしい本なのでここで紹介させていただきます。


福井月の輪熊
八月書館発行 少し古いのでネットの古本屋で入手可能です。

表紙に書いてある文章から少し抜粋させていただきます。「原発にせよ、リゾート開発にせよ、当局の発表を伝えるマスコミ情報を、ともすれば私たちは客観的事実と錯覚しがちである。力ある者の声ばかりが響き渡るために、弱きものの真実の声はなかなか伝わりにくい。だが、にもかかわらず真実は常にわれら心ある民衆のかたわらにこそ存在する。自然保護を
訴える声に対して行政は地元の業者の生活があるからと臆面もなく言う。「生活」をきりだされると舌鋒が鈍る。しかし、そのような態度がいつもまやかしに過ぎぬことを、このレポートを読んでいただければ気づかれるはずだ。たとえば、観光道路や遊歩道ができて喜んでいるのだろうと、気遣いながら尋ねた私に、越前市の漁業者たちは、県は一体何を考えているのかと語気も鋭く観光道路の漁業に与える悪影響を訴えた。また部子山の乱開発を行っているのは誰か。(中略)実はその張本人は「林業者」の生活を隠れ蓑にした県や国(営林署)なのだ。後は野となれ山となれ式の、いわゆる工事のための工事が乱発している真の理由も・・・」私たちは環境を破壊することでしか経済を成り立たせることがないと一体誰に思い込まされているのか、この本はするどくついてくる。ぜひ、一読をおすすめします。kama